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本資料は2026年5月18日時点の情報をもとに作成しています。
電子帳簿保存法の要件・運用は今後変更される可能性があります。最新情報は国税庁の公式サイトまたは税理士にご確認ください。
基礎知識
電子帳簿保存法とは
基本ルール

2024年1月1日から、電子でやり取りした請求書・領収書は電子データのまま保存することが義務化されました。以前は「印刷して紙で保管すればOK」でしたが、それは認められなくなりました。

個人事業主・フリーランスを含む、すべての事業者が対象です。

対象ファイルの判断基準

電子でやり取りしたかどうか」で判断します。

対象になるもの 対象にならないもの
メールで届いた請求書PDF店頭でもらった紙の領収書
AmazonなどECサイトの領収書手書きの領収書
オンラインサービスの請求書郵便で届いた請求書
クラウドサービスからダウンロードした請求書FAXで届いた書類
一言で言うと「メールやWebでやり取りしたものは全部対象」
具体的なサービス例(事業用のみ)
  • freee、Chatwork、Kajabi、STORESなどの月額請求書
  • Zoom、Canva、Adobe、Microsoft 365などのサブスクリプション
  • Amazon、楽天などECサイトの領収書
  • 携帯電話・スマホのWEB明細
  • 電気・ガスなどのWEB明細
  • お名前ドットコムなどのドメイン更新費用
  • Stripe、LステップなどのLINE系ツールの請求書

※プライベートの買い物や個人のスマホ料金は対象外です。

保存期間

個人事業主は原則5年、最長7年。迷うなら7年分保存しておけば間違いありません。

保存要件
ファイル名のルール
必須の3項目

電子データを保存する際は「検索できる状態」にする必要があります。最もシンプルな方法がファイル名に3つの情報を含めることです。

必須項目
取引年月日20240315
取引先名Amazon
取引金額3980

推奨フォーマット

20240315_Amazon_3980.pdf
よくある質問
金額は税込み?税抜き?

税込みで統一。領収書に記載されている「実際に支払った金額」を使う。

ファイル名に使えない記号は?

WindowsとMac共通で以下の記号は使用不可。

/ \ : * ? " < > |

円マーク(¥)も不可。金額は 3980 または 3980円 と表記する。

順番は決まっていますか?

法律上の決まりはないが、自分の中でルールを統一することが重要。毎回バラバラだと後から検索しにくくなる。

請求書と領収書はファイル名で区別すべきですか?

法律上は不要だが、後から探しやすくなる。

20240315_Amazon_3980_領収書.pdf
保存方法
推奨フォルダ構成
シンプルな構成例
電子取引書類/ ├── 2024/ │ ├── 01_請求書/ │ └── 02_領収書/ └── 2025/ ├── 01_請求書/ └── 02_領収書/
ポイント
1
年度でまず分ける

保存期間の管理がしやすくなる。

2
請求書と領収書を分ける

混在すると後から探しにくくなる。

3
フォルダ名に番号をつける

並び順が崩れない。

freeeファイルボックス vs パソコンのフォルダ
freeeファイルボックスパソコンのフォルダ
向いている人freeeをメインで使っているfreeeをあまり使わない
メリット帳簿との紐付けが楽自由に構成できる
デメリットfreeeに依存する自分で管理が必要
どちらでも法律上は問題なし。重要なのは一本化すること。両方に混在していると正本がどちらか分からなくなる。
① 操作系
操作につまずく系 Q&A
A. 起動・フォルダ許可がわからない
Coworkってどこから使うんですか?

Claude公式サイトからダウンロードできるデスクトップアプリの中に入っています。ブラウザ版のClaudeとは別物で、デスクトップアプリを起動すると「Cowork」のタブが選べます。

フォルダの許可ってどうやるんですか?

Coworkを起動すると「アクセスを許可するフォルダを選んでください」という画面が出ます。許可したフォルダの中だけCoworkが触れるので、領収書・請求書が入っているフォルダを指定してください。

Windowsで起動できません

Windowsはcoworkを使うために「開発者モード」をオンにする必要があります。

設定 → システム → 開発者向け → 「開発者モード」をオン

開発者モードとは?リスクはないの?

通常のWindowsは「安全のために信頼できるアプリしか動かさない」という制限がかかっています。開発者モードにしただけで即座に危険になるわけではなく、ClaudeのデスクトップアプリはAnthropicの公式アプリなので、Coworkを使う目的であれば問題ありません。

参加者への伝え方:「Coworkを使うために必要な設定で、Claudeを使う目的であれば問題ない。ただし他の怪しいアプリを入れるときは気をつけて」
B. プロンプトの書き方がわからない
Coworkに何て入力すればいいですか?

以下をそのままコピーして使ってもらえばOKです。

[フォルダのパス]の中にある請求書・領収書のPDFファイルを、 電子帳簿保存法の要件に合わせてリネームしてください。 ファイル名の形式は「YYYYMMDD_取引先名_金額.pdf」でお願いします。
フォルダのパスってどうやって調べるんですか?

Windows:フォルダを開いてアドレスバーをクリックするとパスが表示される

Mac:フォルダを右クリック →「パス名をコピー」で取得

PDFの中身をCoworkは読めるんですか?

読めます。PDFを開いて日付・取引先・金額を読み取り、その情報をもとにリネームしてくれます。ただし手書きのスキャンや画像PDFは読み取り精度が落ちる場合があります。

C. リネーム後にファイルが見つからない
リネームしたらファイルがなくなりました

ファイルが消えたわけではなく、名前が変わったので検索でヒットしなくなっているだけの可能性が高いです。許可したフォルダを直接開いて中を確認してみてください。

元のファイル名に戻せますか?

Coworkに「さっきリネームしたファイルを元の名前に戻して」と指示すれば戻せる場合があります。ただし確実ではないので、作業前に必ずバックアップを取ることを伝えてください。

リネームしたファイルがバラバラのフォルダに散らばっています

Coworkへの指示に「サブフォルダも含めてすべて処理して」と追記すると、階層をまたいで処理してくれます。

サブフォルダをまたぐとはどういうことか

領収書フォルダ/ ├── Amazon_2024.pdf  ← 処理される ├── 1月/ │ └── 楽天_2024.pdf ← 処理されない └── 2月/ └── Apple_2024.pdf ← 処理されない
まず小さいフォルダで試してから全体に広げる順番を必ず守ること。
② 確認系
「これで合ってる?」確認系 Q&A
ファイル名・フォルダ構成について

「ファイル名のルール」「フォルダ構成」ページを参照してください。

年度をまたいだファイルについて
昨年のファイルは今からでも対応が必要ですか?

厳密に言えば必要です。昨年分がすでにリネームされていれば問題ありません。未整理のまま残っているものがあれば、今からでも対応しておいた方が安心です。

どのくらいの期間保存すればいいですか?

個人事業主は原則5年、最長7年。迷うなら7年分保存しておけば間違いありません。

③ 応用系
一歩踏み込んだ系 Q&A
メール添付PDFを自動で取り込む方法
メールで届く請求書PDFを自動化できませんか?

方法1:Gmailのフィルター機能(比較的簡単)

  • Gmailを開いて検索バーの右端にある「▼」をクリック
  • 「From」に自動保存したい送信元を入力(例:amazon.co.jp)
  • 「フィルターを作成」をクリック
  • 「ラベルを付ける」にチェックして「請求書」などのラベルを作成
個人のGmailは添付ファイルを一括ダウンロードする機能がないため「一通ずつ開いて保存」という手間は残ります。

方法2:Google Apps Script(技術的知識が必要)

GmailとGoogleドライブを連携させるスクリプトを書く方法です。今日の勉強会参加者には「将来的にこういうこともできますよ」という紹介にとどめるのが現実的です。

CoworkはGmailに届いたメールを直接見ることはできますか?

Coworkがアクセスできるのは「パソコンのフォルダとして見えているもの」です。メールアプリの内部はパソコンのフォルダとは別の場所にあり、アプリが独自に管理しています。

CoworkがブラウザでGmailを操作できるかどうかは、実際に「Gmailを開いて添付PDFをダウンロードして」と指示してみて確認するのが確実です。

PDFの自動仕分け・台帳作成
PDFの中身を読んで自動で仕分けしてほしい

Coworkで試す価値はあります。「このフォルダのPDFを読んで、請求書と領収書に分けてサブフォルダに振り分けて」という指示は通る可能性があります。ただし精度は100%ではないので、処理後に必ず目視確認すること。

コードで実現する場合(Claude Code使用)

Pythonを使えばPDF読み取り→種別判定→ファイル名生成→フォルダ振り分けまで完全自動化できます。

取引一覧をExcelでまとめたい

Coworkで対応できます。「このフォルダのファイル一覧を読んで、日付・取引先・金額・ファイル名をExcelにまとめて」と指示すれば台帳を自動生成してくれます。これは電帳法の索引簿としても機能します。

④ そもそも論
そもそも論系 Q&A
自分のファイルが対象かどうかわからない
どこに保存してあるか分からないファイルはどうしますか?

まずCoworkに「ダウンロードフォルダとデスクトップの中にあるPDFを一覧にして」と指示してみてください。散らばっているファイルの全体像が見えてきます。

クレジットカード明細があれば領収書PDFは要らないか
これは多くの人が誤解しているポイントです。残念ながら、別途保存が必要です。
freeeにカード連携しているので、領収書PDFは保存しなくていいですよね?
  • freeeのカード連携が記録するのは「いつ・いくら・どこで使ったか」という明細情報
  • 電帳法が求めているのは「その取引の証拠となる電子データそのもの
  • Amazonで買い物をしたなら、Amazonから届いた領収書PDFが「証拠書類」になる

クレジットカード明細は帳簿の記録としては有効ですが、取引の証拠書類の代わりにはなりません。

じゃあカードで払ったものは全部PDFを保存しないといけないんですか?

電子で届いたものは保存が必要です。ただし店頭でカードを使って紙のレシートをもらった場合は、その紙を保管しておけばOKです。

紙の領収書はどうすればいいか
紙でもらった領収書はどうすればいいですか?

今まで通り紙のまま保管でOKです。電帳法は「電子でやり取りしたものを電子のまま保存しなさい」という法律なので、最初から紙のものは紙のまま保管で問題ありません。

紙の領収書もスキャンして電子化した方がいいですか?

法律上は任意です。ただし電子化しておくと後から探しやすくなるメリットはあります。

紙とデジタルが混在していて管理が大変です

電子で届いたものはデジタルで管理、紙でもらったものは月ごとに封筒にまとめて保管、という形で割り切るのがシンプルです。

当日運営
当日の進行・確認手順
相談を受けたらまずこの3ステップ
1
フォルダの構造を見せてもらう

どのパターンかを最初に確認する。パターンCの人は先にフォルダを整理してからCoworkに渡す。

2
作業前にバックアップを取る

リネーム前のフォルダをコピーして別の場所に保存しておく。これは必ず伝える。

3
まず小さいフォルダで試す

いきなり全部やらずに、数ファイルで動作確認してから全体に広げる。

フォルダのパターン判定
パターンA:月別整理済み
領収書/ ├── 1月/ ├── 2月/ └── 3月/
「サブフォルダも含めて」で一括処理できる
パターンB:ファイルが直下に集約
領収書/ ├── Amazon.pdf ├── 楽天.pdf └── Apple.pdf
そのまま処理できる。一番シンプル
パターンC:混在(要注意)
領収書/ ├── Amazon.pdf ├── 1月/ │ └── 楽天.pdf └── 確認済み/ └── Apple.pdf
先にフォルダ構造を整理してから渡す